ほんタメ!動画が更新される度に備忘録としてUPしていきます。

最近読んだ小説10選【2022年1月】

ほんタメ!とは

「ほんタメ」は
“ほん”から色んな“タメ”に繋がる
エンタメチャンネルです。

教育系YouTuberのヨビノリたくみさん
女優・タレントの齋藤明里さん(あかりん)

がMCを務める

本好き同士の対話形式で番組が進む人気番組です。

2022年1月5日公開の動画です

今回のほんタメは、
「あかりんの最近読んだ10冊」 をテーマに、あかりんが“本当にハードカバーのみんなに話したかった”作品をぎゅっと紹介した回です。

家族、依存、食、ミステリ、そして言葉そのものの手触りまで——

ジャンルもトーンもばらばらなのに、「心に残る」という一点でつながった10冊。

ぜんよみ

『砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない』は本当に大好きな作品です。
あかりんの言うように胸がぎゅっと締め付けられる、苦しいけど心に残ります

①『燃える息』パリュスあや子

▶︎ “依存”の先にある、痛みと救いを見つめる連作短編集

ある「なにか」に依存してしまった人たちを描く、6編からなる短編集。
ガソリンの匂い、特定の物、人、習慣…極端だけれどどこか身に覚えのある“依存”が、静かに浮かび上がります。
「ここまでじゃない」と距離を取りつつも、「この主人公、ちょっと自分に似ているかも」とゾッとする瞬間もある、人間の弱さと執着をえぐる一冊。


②『あさひは失敗しない』真下みこと

▶︎ “幸せ”なのに息苦しい、母娘関係のほころびを描く物語

大切に育てられてきたあさひちゃんと、誰が見ても「仲良し」とわかるお母さん。
一人の男性との出会いをきっかけに、ふたりの関係は少しずつずれ始めます。
「お互いを思っているからこそ、しんどい」——家族という近すぎる距離の中で生まれる息苦しさが、痛いほどリアルに伝わってくる作品です。


③『かぞえきれない星の、その次の星』重松清

▶︎ コロナ禍の“いま”を生きる子どもたちに寄りそう、優しい短編集

会えない父、マスク越しの友だち、大声で笑えない学校生活…。
コロナ禍という現実の中で、少し寂しさを抱えながらも、人を思いやる心を失わずにいる子どもたちと家族を描きます。
切なさと同時に、静かな希望が残る物語。小学校高学年から大人まで、家族で読める一冊です。


④『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』桜庭 一樹

▶︎ 現実主義の少女と“人魚”を名乗る転校生が出会う、痛切な青春小説

自衛隊に入って働こうと決めている、超現実主義の中学生・なぎさ。
そこへ「自分は人魚だ」と語る、不思議な転校生の少女が現れます。
真逆のふたりの距離が少しずつ近づいていく一方で、やがて訪れる残酷な出来事。甘さと痛みが同居し、読後しばらく胸が締め付けられるような一冊です。


⑤『花束は毒』織守きょうや

▶︎ 脅迫状から始まる、“予想のさらに先”を行く本格ミステリ

お世話になった家庭教師に届いた、不気味な脅迫状。
相談を受けた青年は、学校時代の先輩が営む探偵事務所の扉を叩きます。
「脅迫状の犯人探し」だと思いきや、物語は何度も読者の予想を裏切り、ラストでは思わず「そっち!?」と声が出てしまうほど。どんでん返し好きに強く刺さる一冊です。


⑥『胃が合うふたり』千早茜、新井見枝香

▶︎ “胃袋ソウルメイト”が綴る、食と友情と人生のダブルエッセイ

作家・千早茜さんと、名物書店員・新井見枝香さん。
ごはんが大好きな二人が、一緒に食べた食事をそれぞれの視点から綴ったエッセイ集です。
おいしい料理だけでなく、相手へのまなざしや人との距離感、「友達とも恋人とも違う関係性」が立ち上がってくる一冊。読むほどにお腹と心が一緒に満たされます。


⑦『遠慮深いうたた寝』小川洋子

▶︎ 静かな時間と言葉の余韻を味わう、小川洋子のエッセイ集

約10年にわたって書きためられたエッセイを一冊に収録。
日々のささやかな出来事や、本にまつわるあれこれ、「好きなもの」へのまなざしが、柔らかな文体で語られます。
1篇が短く、どこから読んでもふっと心がゆるむ読書時間に。小川作品ファンはもちろん、初めての一冊としてもおすすめです。


⑧『偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理』降田天

▶︎ “近所のおまわりさん”が会話で追い詰める、新感覚ミステリ短編集

神倉駅前交番のおまわりさん・狩野雷太は、一見ただの気さくな警官。
しかし何気ない世間話のような会話の中で、相手の心のほころびに入り込み、やがて罪をあぶり出していきます。
犯人側の心理まで丁寧に描かれ、読者も思わず「自分まで自白しそう」と感じてしまう、新鮮なスタイルのミステリ短編集です。


⑨『朝と夕の犯罪』降田 天

▶︎ 兄弟の狂言誘拐と、“会話の名手”刑事が交錯する緊迫の長編

長年別々の道を歩んできた兄弟・朝日と夕日。
ある目的のために、協力者も巻き込んで「狂言誘拐」を実行します。
成功したはずの計画から数年後、その秘密に狩野雷太が迫り始める——。
兄弟に肩入れしながらも、狩野の推理にハラハラさせられる、心理戦とどんでん返しが詰まったシリーズ長編です。


⑩『ほんのこども』町屋良平

▶︎ 小説家と“モデルとなった同級生”が溶け合う、危ういメタフィクション

芥川賞を受賞した小説家である「ぼく」は、元同級生・あべくんから届いたメールをもとに、彼の人生を小説化しようとします。
物語が進むにつれ、作者とモデル、現実とフィクションの境界はどんどん曖昧に。
暴力的な一面をもつあべくんの存在が、読者の頭の中にまで染み出してくるような、不穏で中毒性の高い一冊です。